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スノードン Snowdon (1,085m) : 2010/8/29 [登山・ウォーキング:イギリス]

ウェールズの最高峰スノードン。スノードニア国立公園にあるこの山に登りに行くことにした。

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ウェールズは”グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国”を形成する国の一つで、ブリテン島の真ん中の西あたりに位置している。ワールドカップではイングランドの敗退を願い、独自の議会、言語を持つこの国で一番高い山がスノードン。ちなみに去年いったベンネヴィスはスコットランドの最高峰である。(その時の記録

何と山頂まで登山鉄道が通っているため、わざわざ自分の脚で登ることの有難味が薄れてしまうのでは!?と思ったが、そこはウェールズの国立公園、眺めは素晴らしいらしい。クリスマスまでで最後の祝日ウェールズに向かった。

              
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<コース>  Snowdon Ranger Youth Hostel→山頂(往復) (Snowdon Ranger Path)
          


スタートまで

スノードニア国立公園まではロンドンから車で5時間くらい。前日はキャンプ場にテントを張り、翌日に備えた。朝、目を覚ますと結構な大雨、一気にテンションが下がるが天気予報では午後から晴れということだったので、ゆっくりと準備をし様子を見ながらとりあえず登山口まで行くことにした。

山頂へのアプローチはいくつかあり、一番メジャーなのは登山鉄道の起点であるLlanberis(これでスランベリスと読むらしい)からスタートするLlanberis Path。当初はここから登ろうかと思っていたがキャンプ場のおじさんのお勧めはSnowdon Ranger Path、人も少なく景色も素晴らしいとのことなので、こちらのコースをとることにした。


10:30 Snowdon Ranger Youth Hostel 

Snowdon Ranger Youht Hostelの脇にある登山口につくと、山頂方面は雲がかかっているものの、雨は殆どやみかけていた。これなら、なんとかなるかと思い、ちょっと天気は気になるものの出発。去年登ったベンネヴィスで標高はそれほど高くないながらもこの時期のイギリスの山の寒さを思い知っていたので、装備は冬グローブなどをしっかりと揃えていった。ちなみに大きめの公共駐車場あり、1日4ポンド。

まずはウェールズの景色の定番、羊の放牧地の中のフットパスを歩く。

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ここに辿りつくまで、羊の多さにビックリしたが、羊もフカフカやゴワゴワ、モコモコや刈り取り直後など色々な状況の羊がいて多種多様。緑の中に白い羊がとても映える。

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少し登っていくと遠くからピョーッと汽笛のような音が聞こえてきた。目を凝らすと煙をはきながら、蒸気機関車が走ってくる。これは登山鉄道とは別で、CaernarfonとBeddgelertの間を走っているWelsh Highland Railwayという保存鉄道だった。イギリスでは昔の蒸気機関車を保存鉄道として走らせているところがそこかしこにある。さすが産業革命の国だなと思った。

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11:30 急な登りに差し掛かる

1時間ほど緩やかに登っていくと先に急な登りが見えてきた。目指す先はあの雲の中、たぶん雨が降っていて目茶苦茶寒いのだろうなぁと思いながら、進んでいく。標高が少し上がると緑の色もくすんでくる。イギリスの山は木があまりないのが日本の山の風景と一番異なる点だと感じるが、ここも例外ではなく岩と草の景色。すっかり秋の雰囲気が漂っていた。    

 

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このコースは歩いている人はまばら。メインのコースと合流するまで、10人弱くらいの人としか出会わなかった。標識等はほとんどないが、一本道なので特に道が不安に思うところはない。やはりイギリス人も歩くのがとても速い。

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12:00 濃霧注意報

さらに登っていき、下から見えた雲エリアに突入すると麓から強かった風が暴風になり、更にガスがかかって何も見えなくなった。おそらく風のゴォォォーという音が聞こえる柵の向こうは絶壁だと思われるので、道を外れないように慎重に進んでいく。

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大の大人が気を抜くと風に煽られて飛ばされそうな、今までの山登りの中で一番強い風だった。そんな中をカモメが飛ばずに歩いていた。きっと飛ぶと吹き飛ばされてしまうから歩いていたのだろう。スノードンは海までも意外と近い。

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強風の中、手袋をしないとあっという間に手がかじかんで霜焼けになってしまいそうなくらい気温も低かった。そんな中、一歩一歩進んでいくとLlanberisからのメインルートと合流し一気に人の数が増える。まっ白な中、突如登山鉄道も出現し、不思議な感じだった。そしてこの道は登山鉄道と並行しているためか、普段山ではあまり見かけないホットパンツにパーカーのお姉さんとか(もちろん脚は寒さで真っ赤)、幼稚園児くらいの子供(もしや自然の厳しさを教えるためか?)が悪天候の中を歩いていて、また異空間度を上げていた。

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そして山頂標。。。まっ白の中、突き出た標識のあたりは一際風が強い。何かにつかまっていないと本当に大人が吹き飛ばされそうな、台風中継が出来そうなそんな風だった。

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12:55 山頂

景色が見えない山に登ることほどつまらないことはない。修行に来ているわけではないのだから、山登りは景色が見えてなんぼの世界。スキー場並みに混み合っているレストハウス兼登山鉄道の駅で晴れてくれ!!とコーヒーを飲みながら念じていたら、晴れてきた。


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スカッと雲が取れると、山と湖の大きな景色が広がっていた。
 

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遠くには海も見えており、淡い色が空と山と海と湖に広がっていた。

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相変わらず風は強烈に強いものの、さっきまでまっ白だった山頂標付近もこの通り。

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13:40 下山開始

こんな景色を見ることが出来れば何も言うことはない。本当に来てよかったなぁ!!と思い、下山を開始した。

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さっきまでまっ白だった道は綺麗に晴れて、木がない山なので見通しが非常に良い。蒸気機関車に押された登山鉄道が登ってくるのもはっきりと見えて、なんとも不思議な景色。

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この一両だけの登山鉄道にはディーゼルと蒸気機関の二つのパターンがあるらしい。こんな景色の良いところまで乗り物で来れるというのは、お年寄りや体の不自由な人、たくさんの人が、素晴らしい景色を楽しむことが出来て良いなと思う。鉄道が景色に溶け込んでいてなんとも雰囲気があった。

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振り返ると青空のもと、今度は登山鉄道は下って行った。

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まっ白な暴風雨のなか登ってきた道はこんなに、おおらかな道だった。湖水地方に行った時(その時の記録)もそうだったが、イギリスの山は犬を連れて登っている人がとても多い、大型犬だけでなく、室内で飼うような小型犬もこのあたりまでたくさん登ってきていた。ちなみにキャンプ場でも犬連れで戯れているひと多数。

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このコースは眺めがよいうえに、人も少なく静かな山歩きを堪能することが出来た。Ranger Pathがベストコースだと思うと教えてくれたキャンプ場で出会った管理人のおじさんに感謝。

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天気が良ければ厳しいコースでは無いので、子供連れの人も多数いた。とかくコース外を歩きたがる兄妹と、一緒に草だらけになって遊んでいる父親と叔父(推定)のグループを見て楽しい気持ちになる。登山口付近の湖の向こうに見える岩山もフィヨルド並みに切り立っていて格好よかった。

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15:20 下山

下りは天気が良い中サクサクと下り、あっという間に駐車場に着いた。

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その後、キャンプ場のテントに戻り、肌寒いが緑が綺麗なウェールズの午後をのんびりと過ごした。

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イギリスの山は標高は低いが侮れない。景色が綺麗なのは勿論ながら、コースも物理的に危険だと感じるところは無かったものの、ひとたび天気が崩れるとちょっと怖いなと思う。今回は山頂付近の暴風エリアが小雨だったから良かったが、もし雨が強かったら低体温症の人が続出していたかもしれない。次回以降イギリスの山に行くときも気をつけようと思った。

何はともあれ、今回は晴れて素敵な景色を堪能できて満足。来てよかったなぁと思える素晴らしい景色に出会うことが人生の活力になるといったら大げさかもしれないが、これからもこんな景色に出会うために、色々なところに出かけたいと思った一日だった。

今回使ったガイドブックはこの一冊。

Hillwalking in Snowdonia: Glyders, Carneddau and Outlying Areas (Cicerone British Mountains)

Hillwalking in Snowdonia: Glyders, Carneddau and Outlying Areas (Cicerone British Mountains)

  • 作者: Steve Ashton
  • 出版社/メーカー: Cicerone Press
  • 発売日: 2002/07/01
  • メディア: ペーパーバック
  • 一応、等高線の入った地図が入っていて、その他のコースの案内も豊富。他と比べていないので、ベストがどうかはわからないが、まああれば足りるかなといった感じの本。
  • (おわり)

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コメント 6

Sparky

7年前にウェールズを旅行したときに、スノードンにも行きました。(私は登山鉄道に乗りました。)懐かしいです。
天気が回復して、素晴らしい眺めを楽しめてよかったですね。
羊は、うちの近くで見るのよりもモコモコして、ずいぶんかわいらしい感じがします。種類が違うのでしょうか。
by Sparky (2010-09-03 17:15) 

montblanc

今夏のジブリの映画『借り暮らしのアリエッティ』の原作に
スノードンというメモ書きがあって気になっていました^^
草を食む羊と煙を吐く蒸気機関車、なんとも言えない素敵な光景です。
羊さんたちはウールを着ているので寒さは平気なのでしょうか?
by montblanc (2010-09-03 21:42) 

hiko

>Sparkyさま、

本当に晴れてよかったです(^^)
確かにこのあたりの羊は他で見るよりもずっとモコモコとして、思わず触りたくなってしまうような羊ばかりでした。セーターにしたらさぞかし暖かいでしょうね。

>montblancさま、

アリエッティの中に出てくるのですね。なるほど。。
もしかしたら人間よりも多いかもと思うくらい羊はたくさんいました。また緑が青々としていて、白い羊がとても映えていました。
結構標高が高いところまで羊はいましたが、雨でも全然寒くなさそうでしたね。ウール効果でしょうか!?


by hiko (2010-09-04 07:00) 

Jetstream777

仕事でよくイギリスに行きましたが、こんないい山があるなんて知りませんでした。 かわいい鉄道、湖、 景色がすばらしいです。 人気があるのもうなづけます。 世界、いろいろいいところがありますね。 どんどん見聞を広めてください。 (^_^)v
by Jetstream777 (2010-09-05 11:43) 

山子路爺

緯度が高いせいなのか、すぐに森林限界で眺めがいいですネ。
やっぱり礼文島の雰囲気ににてるなぁ。
by 山子路爺 (2010-09-08 01:56) 

hiko

>Jetstream777さま、

イギリスは標高は高くありませんが、景色の良い山がたくさんあるようです。今までの印象は低い割には天候が変わりやすく、悪化すると意外と厳しい山になるなという感じです。
眺めは日本やヨーロッパのアルプス的な風景とは異なって、独特の景観で中々面白いです!

>山子路爺さま、

確かに礼文とかサロベツ原野のあたりに行った時も、ちょっと似た雰囲気だったような。。緯度が高いと植生とかが同じで景色が似てきてしまうのかもしれませんね。荒涼とした不思議な景色でした。
by hiko (2010-09-12 06:34) 

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